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歯医者のオートクレーブ

感染予防

目次

歯医者のオートクレーブ

歯医者のオートクレーブの規格

滅菌できるもの

注意点

厳重なアルパーク歯科のオートクレーブ滅菌

歯医者のオートクレーブ

今どき、オートクレーブ滅菌していない歯医者さんはないと思います。

だいぶ以前からオートクレーブ滅菌が当たり前なのですが、
狂牛病(クロイツフェルト・ヤコブ病)の流行後、
オートクレーブで滅菌できる歯医者の道具の種類が変更になっているようなのです。

歯医者のオートクレーブの規格

EU 規格 E N13060という規格があり、

  1. クラスB
  2. クラスS
  3. クラスN

の3段階あります。

クラスAは?と思うかもしれませんが、
ABC順ではなくて、
B = Big autoclave cycle(大きな機能のサイクル)
S = Specific cycle(特定の物に使えるサイクル)
N = Naked cycle(包装されていない、裸の物に使えるサイクル)
という意味だそうです。

狂牛病が騒がれた時代に作られたと記憶しています。

滅菌できるもの

クラスB

蒸気を行き渡らせる方法は、真空ポンプで、チャンバー内の空気を除き、蒸気を行き渡らせる機構のオートクレーブ。

クラスSのものに加えて、以下のものが、滅菌できます。

  • 中空の物、(包装されたもの)
  • チューブ、多孔性の物
  • 固形物、(はだか、包装されたもの)
  • 中空の物、(はだかのもの)
  • 繊維、(はだか、包装)
  • メーカーが指定した特定のもの
  • 裸の固形物
クラスS

滅菌できるものは、

  • 固形物、(はだか、包装されたもの)
  • 中空の物、(はだかのもの)
  • 繊維、(はだか、包装)
  • メーカーが指定した特定のもの
  • 裸の固形物

特定の機能のオートクレーブ、または、クラスBほどでないオートクレーブ。

クラスN
  • 裸の固形物だけ

(包装した固形物、中空の物、布など多孔性の物は、適しません。)

重力置換型と呼ばれています。

蒸気を行き渡らせる方法は、
缶内のヒーターで水を熱すると、蒸気は上に上がる。
下にたまった空気は、缶体の下部にある出口から出す。
という機構のオートクレーブです。

注意点

クラスBでないオートクレーブは、「裸の固形物だけ」滅菌できるとなっている点です。

以前、私が歯学部を卒業した平成1年ころは、クラスBのオートクレーブはありませんでした。
普通のオートクレーブは、重力置換型のクラスNオートクレーブでした。

そして、オーソドックスな歯医者の器具の滅菌方法は、

  1. 超音波洗浄
  2. 滅菌パックに入れる
  3. オートクレーブにかける
  4. 滅菌パックに入れたまま保管する

となっていました。

どの歯医者さんも、どの病院も、この方法でオートクレーブ滅菌していたと思います。

今の基準からすると、
クラスNオートクレーブは、「裸の固形物だけ」滅菌できるのですから、
クラスNオートクレーブを使うのなら、
歯医者の道具は、裸で滅菌しないといけないことになります。

  1. 超音波洗浄
  2. オートクレーブにかける
  3. 滅菌パックに入れる
  4. 滅菌パックに入れたまま保管する

という順番になるかもしれません。

裸で滅菌した道具を、熱を冷ました後、滅菌パックに入れて保管するという変な順番になります。

クラスNの重力置換型オートクレーブで滅菌処理をしている多くの医療機関は、

  1. 超音波洗浄
  2. 滅菌パックに入れる
  3. オートクレーブにかける
  4. 滅菌パックに入れたまま保管する

という手順でオートクレーブ滅菌しているのではないでしょうか?

今では、上の様に、
「包装された固形物」は、クラスS、クラスBのオートクレーブで滅菌するとなっているのです。

基準が、以前と変わっていることに気が付いている歯医者さんは、
クラスSやクラスBのオートクレーブを導入して、クラスNは使わなくなっているのでしょう。

この点は、
より安全な歯医者さんにかかるという意味で、
案外大切なチェック項目かもしれません。

なぜなら、
クラスNオートクレーブで、「包装した固形物」を滅菌したら、
滅菌が不十分ですという基準になっているからです。

厳重なアルパーク歯科のオートクレーブ滅菌

クラスBのオートクレーブを2台使っています。
100万以上するかなり高価なオートクレーブです。

アルパーク歯科の1台目のクラスBオートクレーブアルパーク歯科の1台目のクラスBオートクレーブ

アルパーク歯科の2台目のクラスBオートクレーブ

アルパーク歯科の2台目のクラスBオートクレーブ

クラスN、クラスSのオートクレーブは使っていません。

最も厳しい滅菌をしたいからです。
滅菌しやすい細菌、エンベロープウイルスのみならず、
滅菌しにくいノンエンベロープウイルス、芽胞も滅菌でき、
さらに、プリオン(狂牛病の原因タンパク)も滅菌したかったからです。

クラスBオートクレーブ プリオンモード 134度 18.5分

クラスBオートクレーブ プリオンモード 134度 18.5分

このプリオンモードがあったから、
このクラスBオートクレーブ(商品名リサ)を2台購入しました。

滅菌の手順は、

  1. ウオッシャーディスインフェクターでアルカリ洗浄
  2. 滅菌パックに入れる
  3. クラスBオートクレーブで滅菌する
  4. 保管

という手順になります。

歯科の業者さんによると、
クラスBのオートクレーブは、その業者さんでは年間100台売れているそうです。
厳しく滅菌できるオートクレーブが普及することは、
とてもいいことだと思います。

それだけ売れていても、
クラスBオートクレーブを2台持っている歯医者さんは、いなかったと言うことでした。

それだけ、アルパーク歯科では、厳重に滅菌することに力を入れています。

この記事を書いた人亀田浩司

医)アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック 理事長

自由診療専門歴約20年の歯科医。

矯正をして、自分が変わりたいと思っている人のサポートをしたいと思っている。

長崎大学歯学部卒業、広島大学歯学部付属病院をへて、アルパーク歯科開業。
より良い治療のため、自由診療専門に変更し、歯科医5人まで拡大。

その後、個人を大切にする内容に変え、現在、患者数1日2人にしている。

一般的な歯科治療に満足できない患者さんが来院している。

一般歯科の目標 「あなたもできる20年虫歯なし」
矯正歯科の目標 「歯並びも、人生も、良くなる矯正」

0825011117

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