歯が縦に割れるのを、防ぎましょう｜広島市の矯正歯科「医）アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック」

アルパーク歯科にご通院中のみなさなへ。
マウスピース装着を忘れていた方で、歯が縦に割れて残念だった例をご紹介します。

目次

歯が縦に割れた歯茎の写真
レントゲン撮影の準備
レントゲン写真
CT画像
歯根内部の様子
歯根が割れた治療
結論

当院では、寝るときのマウスピース装着をお勧めしていますよねー。
みなさん、できておられますし、
僕もやっています。

歯を抜かないといけない主原因として、虫歯、歯周病、歯が割れる事が挙げられているからです。

歯が縦に割れた歯茎の写真

36番大臼歯の歯茎のフィステルの写真

左下大臼歯、外側の歯茎のフィステルの写真です。
歯茎のニキビのようなできものができ、膿がでます。

歯茎のフィステルを潰すと治るか。
治りません。

フィステルを放置したら治るか。
治りません。

歯茎を押さえると、白い膿がでてきますが、痛みはありません。
これを慢性炎症と言います。

何なんだろうと、気になります。

レントゲン撮影の準備

36番歯茎のフィステルに、ガッタパーチャポイントを挿入した写真

36番歯茎のフィステルに、ガッタパーチャポイントを挿入した写真です。
ガッタパーチャポイントは、レントゲンに映る、弾力がありる細い棒状のものです。

２本の歯に、１本ずつ、フィステルがあるように見えます。

ここで、慎重に調べる必要があります。
実は、１本の歯から、２か所にフィステルができているのです。

レントゲン写真

３６番歯茎のフィステルに、ガッタパーチャポイントを挿入したレントゲン写真

３６番歯茎のフィステルに、ガッタパーチャポイントを挿入したレントゲン写真です。
２本のガッタパーチャポイントに色をつけるとこうなります。

３６番歯茎のフィステルに、ガッタパーチャポイントを挿入したレントゲン写真2

２本のガッタパーチャポイントは、１か所に行きついており、
膿は、３６番大臼歯の手前の根（近心根）から出ている事が分かります。

ここで、根尖病巣（根尖性歯周炎）と断定しないで、
CTで、さらに慎重に調べた方がいいのです。

CT画像

縦に割れた、36番大臼歯の、前頭面CT画像

歯根の右側が黒くなっています。
これは、歯根が縦に割れたレントゲン像です。

縦に割れた、36番大臼歯の、矢状面CT画像

横から見た歯根です。
これでは、根尖性歯周炎と思い、歯根破折とは思えません。

縦に割れた、36番大臼歯の、水平面CT画像

歯根の外側の骨が溶けており、
そこに歯根が縦に割れた、割れ目があると思われます。

歯根内部の様子

３６番近心根の内側に縦に割れたヒビが見えます

近心根の内部です。
亀裂、縦のすじ、が見えます。

３６番近心根の内側に縦に割れたヒビが見えるマイクロスコープ写真

拡大します。

縦のすじがハッキリ見えます。
これが歯根が縦に割れた状態です。

歯根が割れた治療

抜きません。

今回は、薬を入れ、歯根が割れた部分の菌をたたきます。
すると、フィステル（歯茎のできもの）は閉鎖し、
いずれ骨が溶けた部分も回復するという事を「期待」します。

結論

日ごろから、寝るときにマウスピースを装着しましょう。
この様な、歯が縦に割れると言うトラブルを防げるでしょう。

「マウスピースをすると寝にくい」ことはありません。
みなさん、普通に寝れています。

もし、他のタイプが良いようでしたら、
違う形のマウスピースを試してみることができます。

受付、衛生士、歯科医におっしゃってくださいませ。